むし歯の本当の原因

子供の頃から教わる虫歯の原因は間違っている?!

そもそもむし歯はどうして起こるのでしょう。知っているようで意外と知られていない、むし歯の本当の原因について、ここでは少し専門的な話をしてみましょう。

むし歯は口の中にいるむし歯菌(う蝕原性細菌)が糖を原料に酸を作り、その酸が歯を溶かすことで起こることは、第1章で説明しました。 う蝕原性細菌は口腔内常在菌であり、だれの口の中にもいる非常にありふれた菌であること、またう蝕原性細菌を口の中から完全に除菌することも感染を予防することも現時点では不可能であることも説明しました。

そしてむし歯の原因が糖であると書きました。 う蝕原性細菌は糖を原料に酸を作り、歯を溶かします。ですから、むし歯とは、ひと言で言って、糖の摂りすぎ、すなわち糖質の過剰摂取によって起こる疾患なのです。 「糖と一口にいってもさまざまな種類があるのですが、特に砂糖や異性化糖など、強い甘みを持つ糖類はむし歯を発症させるリスクを飛躍的に高めます。 ちなみに異性化糖とは、ブドウ糖果糖液糖や果糖ブドウ糖液糖のことを指します。 アメリカでは異性化糖はトウモロコシから作れるので、HTCUS(IgT-TUCIU%CornSyrup)と呼ばれています。 ジュースやお菓子、アイスクリームなどによく用いられています。ここでは異性化糖も含めて砂糖、で説明していきましょう。

予防歯科の教科書的には砂糖だけがむし歯発症のリスク要因というわけではなく、宿主の要因、病原菌の要因など、さまざまな要因が相互に関与するとされています。 また、砂糖の摂取についても、摂取回数や摂り方(固形物か液体か)によって発症リスクは変わるため、むし歯にならない「かしこい」砂糖の摂り方を指導するべきと書かれていたりします。

むし歯は確かにさまざまな因子が絡んで発症する疾患ではあります。 しかし、プライス博士の『食生活と身体の退化』のほか、『砂糖の歴史』(エリザベス・アボット著)、『文明崩壊』(ジャレド・ダイアモンド著)などにおいても、西インド諸島での砂糖生産量の増加にともないヨーロッパで砂糖が普及し、その結果むし歯が増加したことが示されており、むし歯発症率は砂糖の摂取量に単純に比例すると考えてよいと思います。 つまり、むし歯は砂糖の摂りすぎによって起こるのです。

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